ナポレオンの村で浅井栄治(唐沢寿明)が目指したのは限界集落の復興でした。
そして、戸川真人(山本耕史)と桜庭剛志(西村雅彦)もその志は同じだったはずです。

しかし、最終話でこの両者の意見は真っ向からぶつかり合うことになります。

なぜ最後の最後になって浅井と戸川の意見は合わなくなってしまったのでしょうか。
まずは、浅井と戸川、そして桜庭の論戦の内容について振り返ってみたいと思います。

※なるべく当時の臨場感を出すためにドラマ上の台詞そのままを引用しています。
ただし、全体的に長くなってしまうため、折りたたみ状態にしています。

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浅井 vs 戸川・桜庭の論戦 1回戦

最初の浅井と戸川の対決は浅井宅兼集会所で起こりました。

神楽村廃村が完全になくなり、村人総出の祝宴の席に
戸川が桜庭を連れてやって来ました。

そして、桜庭は村人に神楽村再開発事業について説明をすることとなります。

その時のやり取りがこちらです。
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桜庭「浅井さん、あなたの手法は素晴らしい。
我々内閣府はあなたのやり方をモデルケースとして使い、
日本の限界集落を一気に立て直します!」

戸川「まあ、わかりやすく言えば限界集落を再生されるためのマニュアルを作るんです。
国と、僕達民間企業が手を組んで。」

浅井「マニュアル通りに限界集落を復興させるなんて不可能です。」

桜庭「あなたの口癖は不可能なんてない、じゃなかったですか?」

浅井「確かに始めは神楽村を全国の限界集落を復興させるモデルケースにできれば、と思っていました。
でもやっと分かったんです。
モデルケースにするべきことは一つ。
そこに住む『人』だったんです。」
ですが、人をマニュアル通りに変えることなんてできない。」

桜庭「人は環境で変わります。
あなたの力で環境が変わり、村の人々は変わったんですよ。」

浅井「それは違います。人が環境を変えるんです。」

戸川「浅井さん、そんなに心配しなくて大丈夫です。
桜庭さんはまさに浅井さんと志を共にする同士ですから。」

桜庭「浅井さん、あと一歩で神楽村は希望の村として完成する。
我々国が全力で応援すれば不可能なんてありません。」

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そして、戸川はすでに菰田にも承認済みと付け加えます。

この一言で村人達も一気に戸川・桜庭の再開発事業に盛り上がることになるのです。

ただし、浅井と岬由香里(麻生久美子)はこの急な展開に不安を覚えます。

浅井 vs 戸川の論戦 2回戦

桜庭の神楽村再開発事業は新聞にも大々的に取り立たされました。

新聞の記事を見た浅井は由香里と共に内閣府に向かいます。
庁舎で桜庭への面会の手続きをしているときに偶然戸川がいました。

戸川いわくちょうど桜庭と話をして来たのことでした。

そして、ここから浅井と戸川の論戦が始まります。
※村の集会所では戸川はあまり論戦には加わっていませんでしたが、
一応2回戦としたいと思います。
[toggle title=”浅井 vs 戸川 2回戦”]

浅井「戸川、お前の目的はビジネスだな。」

戸川「もちろん。
僕らビジネスマンからすれば一万箇所もある限界集落は宝の山です。
さらに国からの依頼を受けてやれるなんて、
こんなビジネスチャンスを逃す経営者は無能です。」

浅井「お前の気持ちは良く分かる。
でもな、それだけじゃうまくいかないんだよ。
限界集落を立て直すこととビジネスは根本的には繋がらない。
神楽村を立て直すためにそんなビジネスは必要ないんだよ。

それに、市長がやっとやる気になってくれたんだ。
今、国が神楽村に関与すべきじゃない。
分かってくれ。」

戸川「ふぅ・・・、浅井さんほどの人が小さな村一つに拘る必要はないでしょ。
それより、この国を変えましょうよ。」

浅井「国を変えることはそんな簡単なことじゃない。」

戸川「いくら浅井さんが止めても、僕はこの件から手を引きませんよ。」

浅井「戸川、力で押し切るようなそんなやり方じゃ、絶対にうまくいかない。
やめてくれ、頼む」

戸川「さすがに浅井さんの頼みでも、それは無理ですね」

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そして、戸川は立ち去ります。
その後浅井が呼びかけても戸川は振り返ろうともしませんでした。

浅井 vs 桜庭の論戦 2回戦

戸川を説得することができなかった浅井。

そのまま桜庭の事務室に向かいます。

そこで桜庭との2回戦が始まります。
[toggle title=”浅井 vs 桜庭 2回戦”]

浅井「桜庭さんはどうして、地方創生に力を入れてるんですか?」

桜庭「浅井さんと同じです。仕事だからです。
役に立ってこその役人。
私もそうあり続けたいと思います。」

浅井「桜庭さん、あなたのやり方は間違ってます。」

桜庭「(笑みを浮かべながら)何がダメなんですか?」

浅井「一気に立て直すことなんてできないんですよ、限界集落は。
一つ一つの問題と丁寧に向き合わないと。」

桜庭「そんな悠長なことを言ってる時間はありません!
この国の多くの限界集落は窮地に立たされています。
だから浅井さんも限界集落の立て直しに目をつけたんですよね?」

浅井「えぇ・・・。」

由香里「ですけど!」

桜庭「何かを大きく変えるためには時間を掛けてはいけません!
圧倒的なスピードで勝負に出ないと。
あなたがやってきたことじゃないですか、浅井さん。」

浅井「・・・確かに。」

桜庭「ご理解いただけたようでよかったです。」

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桜庭の内閣府国家戦略特別管理官という肩書は飾りではありませんでした。

長年の実績から話す内容は単なる理想論に終わらず、
現状もしっかりと踏まえておりかなりの説得力があります。

さすがの浅井も桜庭には太刀打ちできず、
桜庭を説得するどころか逆に説き伏せられてしまいます。

しかし、この時点で浅井は桜庭の考えに心から納得していたわけではありませんでした。

浅井と戸川(桜庭)の意見が食い違った理由は何か?

浅井と戸川(桜庭)の意見がぶつかった理由。

それは限界集落復興で一番大事なものの認識が異なっていたからです。
戸川(桜庭)はインフラを整備すれば人はそれに追いついていくと考えました。

これは、神楽村が一躍有名になった理由が

  • スカイランタン
  • 神楽米
  • 滝壺レストラン
  • 自然を使ったテーマパーク

だったからです。

しかし、これは浅井の単純な閃きだけではありません。
浅井は単純に神楽村の良い所を見つけ、それを利用しただけなのです。
そして、その神楽村の良い所を作るのは当然神楽村の村人でした。

つまり、浅井は限界集落の復興で一番大事なのが人であることを痛感していたのです。

しかし、浅井も実際に復興作業をしなければこのことに気がつくことはありませんでした。

なので、戸川はともかく桜庭がこれを理解することは難しかったのです。
このため、桜庭は村人一人一人を見ていては時間がかかると考え、
効率化を重視するあまり、浅井の言うことを理解することができなかったのです。

決してお互い引かないまま、最後の最後は菰田孝三郎(イッセー尾形)の意向
桜庭と戸川の神楽村再開発事業は動き出すことになります。