「嘘の戦争」は最終回を迎えましたが、まだまだ余韻が…。しばらく「浩一ロス」になりそうです。今回は「嘘の戦争」の最大の山場となる浩一と仁科興三との最終対決シーンにフォーカスして感想を書いてみました。こちらもあらすじとともに振り返っていきましょう。

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ドラマ「嘘の戦争」最終回の感想(仁科興三との最終対決)

どこまでも黒い会長と秘書の七尾

「俺がなんとかしなければ…」そんな思いで半ばノイローゼ気味の晃。晃は自分がナンパしたことで結果的に死んでしまった、30年前のOL殺害事件を激しく悔やんでいる。

浩一は会長と隆にある罠を仕掛ける。会長が30年前のOL殺害事件を隠蔽したこと、そして事実を公表しようとした千葉一家を殺害したことを謝罪しなければ、楓を殺すと脅迫。

会長の謝罪会見はネット中継されるが…、会長は肝心なことを言わない。二科興三は会長としてのプライドなのか、それとも心底腐った人間なのか…。「部下が勝手に殺した」「警察が事件の真相を見逃した」とすべて人のせいにする発言を。それを見た隆は愕然とする。隆の中で何かが崩れ始めていた。

浩一が「まだ嘘をつく気か?」との問いに「もちろんだ」と答え「お前の父親には正義感なんてない、金がほしかったんだ!」などと侮辱する会長。

浩一は爆破スイッチを押し、楓が中にいるとされる小屋をパソコンの画面で見せる。全焼する小屋、中には楓が…!泣き叫ぶ会長、初めて見せる取り乱す姿。冷酷で沈着冷静な二科興三の姿はない。浩一は「あんたも泣いたりするんだな。これが30年前俺が味わった地獄だよ」

「大切な人を目の前で奪われ、手も足も出ない。何度も夢に出てくる。何度も助けようとするけど助けられない!俺が見続けた悪夢だ!」

だがこれは会長に謝罪と絶望を与えるための浩一の罠。それを知った隆は「やられたよ」と感服。

だがパトカーが!!会長秘書の七尾が呼んだのか。崖に追い詰められた浩一、そして浩一の前に人が…そして鈍い音と共に血が…!浩一を刺したのはなんと晃!

そして浩一は崖から真っ逆さまに落ちる…!

二科興三の慟哭は衝撃的でした。さすが劇団四季の市村正親さん!舞台を見ているかのような演技に鳥肌がたちました。

浩一がお金ではなく、絶望と謝罪を求めているけど、会長は目に見えるものだけに価値を見出している。だからお金がほしいのだと決めつけ、人を侮辱するのですね。

会長はとても貧しい家庭の出身で、死ぬような思いをしてニシナコーポレーションを築き上げた。そんな自負もあるからこそ、見えるものだけしか信じられない、白か黒の人生になってしまったのでしょう。

楓が焼き殺されたあの動画を見せられ、役に立たない、邪魔な人間は簡単に切り捨てる冷酷で鬼のような人間性ががたがたと崩れ落ちる瞬間。どんな人間にも柔らかい部分があることを教えてくれています。六車同様エクスキューズを与えることで、役のバランスをとっているのでしょう。

たとえ罠であっても、大切な人を目の前で失う絶望感は、心に大きな傷を植え付けてしまう。浩一は会長に一生消えない心の傷を与えたのですね。謝罪と絶望、そして傷。一生消えない傷を…。

最後まで会長はマスコミの前で嘘をつき続けますが、会長の人生は、一生消えない絶望感という傷の中で生きていくことになります。表面では冷酷な会長を装っていても、心の中はダメージが大きいでしょう。

生きたまま苦しむ、これは今まで浩一が味わってきた地獄。それを今度は会長が引き継ぐのですね。

会長の秘書の七尾もどこまでも会長の味方でした。会長のために生きている七尾。会長が真っ黒ならともに真っ黒の人生を…、そんな強い覚悟を感じます。

「嘘はいけないことだよ」という言葉が「嘘の戦争」に多々出てきましたが、嘘をつき続けるという人生、嘘をつき続けなければならない人生もあるのですね。

浩一に惚れた晃

晃は浩一を刺して、警察に連行される。だが晃はどこかほっとした表情だ。「俺がカタをつけるしかないんだ」

楓と隆は晃のいる拘置所へ…隆は晃に「この嘘つきがっ!」と言う。隆は晃と浩一が手を組んでいたことに気づいたのだ。

晃は浩一に「俺を殺したふりをしてほしい」と頼まれ、浩一に協力したのだった。刺したふりをしたことで警察に捕まり、少しでも30年前のOL殺害事件の罪を償いたかったのだ。

晃は「浩一君、落ち着いたら連絡してくれるって。死んでないって証言してくれるって」と嬉しそうに話す晃。隆は少し呆れたように「詐欺師の言うことを信じるのか?」と言う。晃、隆、楓は顔を見合わせて優しく微笑むのだった。

晃兄さん、いいですね!罪の意識が深い晃兄さん、何もないまま終わるわけないと思っていましたが、晃兄さんらしい決断でした。

本当に浩一がすきなんだな、男が男に惚れてるってこんな感じなのかな、と感じました。浩一の話をするとき、とっても嬉しそうですしね。死んだような目をしていた晃の目がいきいきして、こちらも嬉しくなりました。

拘置所で、晃、隆、楓の3人が微笑みあうなんて…、浩一という詐欺師と出会ったからこそですよね。皮肉ではありますが、浩一のお陰で3人、心を通わせるようになったわけです。

家族全員が仲良くなるのはちょっと時間がかかりそうではありますが、兄妹3人が優しい気持ちになれるなんて、浩一は人の心も騙したのかな。いえ、騙してはないですね。騙したのではなく、浩一が詐欺師だとわかっても、楓、晃の浩一を思う気持ちが、隆の心も変えたのでしょう。

楓は自分自身を嘘つきだと泣いていたけど、嘘つきではないですね。「どんな浩一さんも受け入れる」と言っていたことは守っている。それが自然にできている、これは楓の純粋な愛。そして騙されても晃は浩一が大好きで、浩一を信じている。これも晃の純粋な愛。浩一って人たらしですね!

ドラマ「嘘の戦争」最終回の感想(仁科興三との最終対決)のまとめ


浩一がお金ではなく、絶望と謝罪を求めるところがとても純粋なのだと思いました。だから「嘘の戦争」なんですよね。そのためだけに嘘をつき続けているわけです。

身体を張ってまで絶望と謝罪を求めるなんて、すごい執念!エネルギーが枯渇しないところが一ノ瀬浩一なのですね。

ぎりぎりのところで生きている人間は、真逆にいる人間に魅力的に映ると言います。楓お嬢様、晃坊ちゃまにはたまらない魅力があったのでしょうね。

以上、「嘘の戦争」の最終回の仁科興三と浩一の対決シーンについてのまとめでした。