ドラマ カルテット キャストが演技派揃いで面白すぎる件

カルテット

2017年1月よりスタートしたTBSの火曜ドラマ「カルテット」ですが、ついに最終章へと向かい始めましたね。このドラマは視聴率の割に視聴熱が高く、話題となっていますね。

つまりはドラマ「カルテット」は仮に万人に受けていないとしても一部のファンの間で非常に盛り上がっていると言えます。その盛り上がりの理由として、キャストの演技力の高さが挙げられるのではないでしょうか。そこで今回はドラマ「カルテット」の演技派揃いのキャストについて細かく分析してみました。

ドラマ「カルテット」のメインキャストの受賞歴や実力がすごい!?


まずは、ドラマ「カルテット」のメインキャスト4人となる松たか子さん、満島ひかりさん、松田龍平さん、高橋一生さんの主な受賞歴を見てみましょう。

もちろん、俳優さん、女優さんの実力は賞だけで測られるわけではありません。とはいってもやはりないよりあったほうがよいのは言うまでもありませんよね。

松たか子の受賞歴と実力

【日本アカデミー賞】

  • 2004年『隠し剣 鬼の爪』(優秀主演女優賞)
  • 2007年『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』(優秀助演女優賞)
  • 2009年『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』(最優秀主演女優賞)
  • 2010年『告白』(優秀主演女優賞)
  • 2012年『夢売るふたり』(優秀主演女優賞)

【その他の賞】

  • 1997年エランドール賞新人賞
  • 日本のニューヒロイン’97第1位

ほか

1977年6月10日生まれ、39歳。

2004年にアカデミー賞優秀主演女優賞を受賞したときには27歳でした。その5年後の2009年、32歳のときに最優秀主演女優賞を受賞しています。

最優秀主演女優賞を受賞した「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」は、太宰治の小説「ヴィヨンの妻」をベースとしたストーリーで太宰治とその妻がモデルとなっています。心中を図って失敗する駄目な作家大谷(浅野忠信さん)と、それでも健気に夫を支える妻佐知を松たか子さんが演じました。

そういえばカルテットでも、松たか子さんは失踪した夫の帰りを靴下をそのままにして待っている健気な妻を演じていましたね。

満島ひかりの受賞歴と実力

【日本アカデミー賞】

  • 2010年『悪人』(優秀助演女優賞)
  • 2011年『一命』(優秀助演女優賞)
  • 2012年『北のカナリアたち』(優秀助演女優賞)
  • 2015年『駆込み女と駆出し男』(優秀助演女優賞)

ほか

1985年11月30日生まれ、31歳。

2010年「悪人」で優秀助演女優賞を受賞したときは満島ひかりさんは25歳でした。「悪人」という映画は、土木作業員である清水祐一(妻夫木聡さん)が保険外交員である石橋佳乃(満島ひかりさん)を殺害し、馬込光代という女性(深津絵里さん)と共に逃避行するというストーリーです。

この映画では満島ひかりさんは何と被害者の石橋佳乃役だったんですよね。しかし、佳乃は被害者でありながらも歪んだ性格の持ち主でした。そのため誰が本当の悪人かわからない…という、物語における重要な役どころを存在感のある演技で魅了しました。また、「北のカナリアたち」では実は松田龍平さんと既に共演しています。

松田龍平の受賞歴と実力

【日本アカデミー賞】

  • 1999年『御法度』(新人俳優賞)
  • 2011年『探偵はBARにいる』(優秀助演男優賞)
  • 2013年『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』(優秀助演男優賞)
  • 2013年『舟を編む』(最優秀主演男優賞)

【ブルーリボン賞】

  • 1999年『御法度』(新人俳優賞)

ほか

1983年5月9日生まれ、33歳。

2013年「舟を編む」で最優秀主演男優賞を受賞した時は30歳でした。「舟を編む」は出版社の辞書編集部が舞台でした。今までにない辞書を作りたいと熱い志をもつメンバーが、紆余曲折ありながらも12年をかけて中型国語辞典「大渡海」(だいとかい)を刊行するに至る、地味ながらも大変な作業にスポットライトを当てた映画です。

「船を編む」では松田龍平さん演じる馬締光也(まじめみつや)は、ベテラン編集者の荒木(小林薫さん)にスカウトされ、辞書編集部に配属される人物を演じています。口下手な営業部員で厄介者扱いされており、冗談も真面目に受け止めてしまう性格です。

辞書編集部に配属されてからは辞書作りの深さ、面白さとそれに取組むメンバー達の人柄にのめり込み、持ち前の真面目さに加え、少し冗談めいたことも言える人物へと変わっていきます。カルテットで演じている別府司の役作りは、この馬締光也と通じるものがあるように感じました。

高橋一生の受賞歴と実力

平成24年度 第67回 文化庁芸術祭 演劇部門 新人賞
世田谷パブリックシアタープロデュース『4 four』

第1回コンフィデンスアワード・ドラマ賞・助演男優賞『民王』
2015年 第86回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演男優賞『民王』
ほか

1980年12月9日生まれ、36歳。

高橋さんは大好きな祖母の勧めで8歳から児童劇団に所属し、10歳のときに『ほしをつぐもの』で子役デビューしました。その後ドラマや特撮ものに出演しましたが翌年11歳で児童劇団は退団してしまいます。そして中学3年生のときにジブリ映画『耳をすませば』でメインの天沢聖司役をオーディションで勝ち取ります。

世田谷パブリックシアタープロデュース『4 four』で「R」を演じ、平成24年度(2012年度)第67回 文化庁芸術祭 演劇部門 新人賞を受賞した時は31歳でした。世田谷パブリックシアターは野村萬斎さんが芸術監督を務め、

国内のみならず海外のトップアーティストと先進的な現代演劇、舞踏作品を創作し、世田谷から世界へと発信

世田谷パブリックシアター友の会公式ページから引用 

している劇場です。まずここで演じることだけでも俳優を目指す人間にとっては大きな目標となります。さらにはそんな劇場で新人賞を受賞するとなるともなれば舞台人、演者としてはかなりの実力派と言えるでしょう。
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ドラマ「カルテット」に見るメインキャストの演技派ならではの実力とは?


4人の受賞歴を見るだけでも充分すぎるほど実力は証明されていますが、もちろんドラマ「カルテット」でも素晴らしい演技力を発揮していることは言うまでもありません。ここではせっかくなので心に残った名演技を、一部分ずつですがご紹介したいと思います。

松たか子の名シーンダイジェスト

第3話の父親が他界したすずめちゃんとのそば屋でのやりとりはとても心に残りました。父親のことを快く思っておらず、病院へ行きたくない様子のすずめちゃんの心境を察して「いいよいいよ、軽井沢へ帰ろう」と言ってくれました。まっすぐすずめちゃんの目を見て、まるで母のように全てを受け入れた演技は「すずめちゃん良かったね」と誰もが感じたと思います。

第6話の、夫が実はレモンが嫌いだったと居酒屋で聞いてしまったあとの、自宅で夫にビールを渡しながら無言で向かい合う場面。お互いに心が離れてしまった事を知りつつもまだ気を遣い合い、なんと声を掛けたらいいのか、何かを伝えなくちゃ、あるいは相手がどう切り出してくるのか…を無言で図り合う二人の絶妙な表情と間(ま)は、見ているこちらも気不味い空気に誘い込まれました。

第7話の夫婦最後の食卓で家森くんとすずめちゃんのモノマネをする場面。二日目のカレーを食べちゃったのは誰かを家森くんが追求し、カレーを食べた犯人であるすずめちゃんが意見する、そんな日常会話をモノマネしながら夫に話すのですが、そのモノマネがそっくりです!何気ない内容ですが、家森くんとすずめちゃん本人のやりとりが目に見えるようでした。

満島ひかりの名シーンダイジェスト

第3話のそば屋のシーン。お父さんに会いたくなくて、でも血が繋がっていて「(病院に)行かなきゃだめかな…」と逡巡する演技は見事でした。守ってあげたくなった方も多いのではないでしょうか。また、第3話の終わりにソロでチェロを演奏するシーンですが「もう一回、やり直します」と言って弾き始めたGaspar Cassadoの「無伴奏チェロのための組曲」は、弦楽奏者なら誰でも知っているほどチェロの曲で一番難しいと言われている曲だそうです。父への追悼だったのでしょうか。チェロへのキスや演奏する姿もまた、演技力の高さを物語っています。

第8話では片思いの気持ちを抑えて、別府くんと真紀さんを結び付けようとする健気な演技が泣けました。ミッキーカーチスさん演じる不動産屋のお爺さんとの会話は聞いていて顔がほころびました。ミッキーカーチスさんの「まぶしいね」がまさに共感する想いでした。また、パソコンの最中に幸せな夢を見て、涙をひと粒流しながら目覚める演技は流石です。

松田龍平の名シーンダイジェスト

第3話で、すずめちゃんがベッドに滑り込んできてペットボトル1本の距離を保っているシーンでは何とも言えない居心地の悪さが伝わってきました。その後のふくろうドーナツをあげる仕草は、静かな中にも二人の大きな心臓のドキドキが聞こえるかのようでした。

第4話のゴミのくだりは、秀逸です。一日目、皆に注意したにも関わらず二日目もゴミの山、ついには部屋へ持ち込み「この子達と生活してください」と言ってしまう始末。「どうしちゃったんですか?どうしちゃったんですか?…どうかしちゃったんでしょうか…」というセリフは、それまでの別府くんの静かなキャラがあってこその乱れた別府くんが巻き起こす笑いでした。

高橋一生の名シーンダイジェスト

高橋一生さんに関しては全体を通して、理屈っぽいキャラを確立しているため、もはや何をしても面白く見えます。そんな中で特に面白かったことがこちらでしょうか。

第4話の、自室で3人に離婚したいきさつを説明するくだりは、何気ない中にも演技力の高さが伺えました。お茶を入れながら、宝くじの6000万円を期限切れで引き換えられなかったことを話し、皆が「あ?…」と言うと、「他人のだから、あ?…だけど、自分のだから」というセリフがありますが、本当に自分だったらと思うと、家森さんの人格はそれ故に出来上がったのだな…と思わされました。

第7話で、雪山に猿を探しに行った時に足を滑らせてそのまま5メートルほど滑り落ちます。2回同じことをしてしまうのですが、2回目滑り落ちたときに猿を入れるために持っていたカゴが、頭に直撃します。これは計算なのか偶然なのか…ご本人に聞かないと分かりませんが、いずれにしても今ノリに乗っている高橋さんが「持っていた」んだと思います!運も実力の内です。

ドラマ「カルテット」の演技派なメインキャストのまとめ


もちろん、ドラマ「カルテット」の4人の名シーンは今回紹介しただけではとても足りません。ただし全て紹介しようとするとそれこそかなり膨大な量になってしまうため、どれをピックアップするか本当に悩みました。

今回紹介したのは「カルテット」の4人のメインキャストだけでしたが、この4人だけではなく脇を固めている俳優さんもゲストでいらっしゃる俳優さんも皆さん演技がすごくて、それもこのドラマ「カルテット」がリアリティを持っている理由と言えます。

カルテットに出演するキャスト一人ひとりが演技派過ぎて最終回までずっと視聴熱は益々高まり続けるのではないでしょうか!これは最後まで目を話せないですよね。

以上、ドラマ「カルテット」の演技派すぎるメインキャストについてでした。

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